60歳の投資戦略|新NISAで全世界株式で攻めれば失敗ナシ!

60歳で退職金の使い道に悩む人もいるでしょう。間もなく受け取る公的年金を、少しでも底上げしたいところです。

個人型確定拠出年金であるiDeCoの利用は、60歳ではほぼ無理でしょう。でも新NISAであれば、これからも積立を続けることで、資産を増やしていくことは十分可能です。

ここが60歳からの資産運用のポイントとなります。

  • 60歳からの投資戦略
  • どんな銘柄を購入すれば良いか

と、60歳以降の投資戦略の全容が見えて来ますので、ぜひこのまま読み進めて下さい。

60歳超えても新NISAで資産形成できる!

  1. 今から投資を始めたい人
  2. 既に投資をしている人

どちらにしても、私たちが投資をする目的というものが重要です。目的は人それぞれですが、おおむね「リタイアしてからの生活資金を十分に確保したい」というところだと思います。

投資プロや投資マニアになるのが目的では無い、私たち一般人にとって、投資はできる限り「シンプル」「放ったらかしていてもそこそこ儲かる」といった運用が望ましいです。

まずは下のグラフを見て下さい。退職金をリスクほぼ0の「定期預金」に預けた場合と、世界に分散投資した全世界株式インデックスファンドという銘柄に10年間、月々10万円づつ積立てた場合の比較表です。

定期預金は利率の良いネットバンクに預けたとして年利0.2%、全世界株式インデックスファンドの過去30年平均利回りの年6%で試算したシミュレーションです。

「定期預金に入れた場合」と「全世界株式に投資した場合」の比較

定期預金 年0.2%複利で計算
全世界株式インデックス 年6.0%複利で計算
元本総額

(10年)

利息総額 受取総額

(税引前)

課税率
定期預金 1,200万円 12万円 1,212.0万円 20.315%
全世界株式インデックス 1,200万円 438.8万円 1,638.8万円 非課税

10年後の両者の差は一目瞭然です。同じ掛け金で、定期の場合は利益が約12万円。それに対して全世界株式インデックスファンドの場合は利益が約438.8万円となります。

また定期預金はリスクが少ないとは言え

  1. 万一の場合預金保証制度でも1000万円までしか保証しない
  2. 利回り0.2%の利息に対して20.315%課税される
  3. 今後の物価上昇率は定期預金利息を超えている

つまり、そのまま定期預金に現金を貯蓄していても、10年後には目減りしている可能性はほぼ確実であること。また利息が付いたとしても、10年で税込み12万円程度しか付かないこと。万が一にも、銀行が潰れるような事になれば、元本保証は最大1,000万円までしか保証されない。という現状を考慮する必要があります。

60歳代の失敗しない投資戦略

30~40代であれば、まだまだ定年まで20~30年もあるので、長期戦略を取れますが、60歳を超えたら10年~20年スパンの、守りを主にした投資をしていくのが安全です。それらを考慮し、60歳以降の投資戦略を考えてみると、まずは手持ちの金額を2つに分ける必要があります。

1つ目は、まずは生活費の確保
2つ目が、残りの残高はすべて投資にまわす

1つ目として、1年分程度の生活費は、それこそ銀行預金に入れておきます。ただ、それ以上を予備費として、銀行に入れておくのは損な戦略です。

2つ目が残りのお金をすべて投資にまわしていきます。投資も、さらに2つに分けて運用します。

  1. まずは非課税の新NISAをフル活用する
  2. 新NISAの非課税枠を使い切ったら、一般の証券口座で投資を続ける

まずは非課税の新NISAをフルに活用します。新NISA制度をまとめると以下の通りです。

つみたて投資枠 成長投資枠
年間投資枠 120万円/年 240万円/年
非課税保有期間 無期限
非課税保有限度額 1,800万円
(成長投資枠のみは1,200万円)
口座開設期間 恒久化
投資対象商品 積立・分散投資に適した一定の投資信託(現行と同じ) 上場株式・投資信託など
対象年齢 18歳
現行制度との関係性 現行NISAと新NISAは別枠。現行から新NISAへの移行(ロールオーバー)は出来ない

「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の両方で、年間120万円+240万円の360万円までが非課税で使えます。これ以上の資金残高があるのであれば、この枠は毎年使い切ることで利益を最大限にできます。年間360万円を5年間続けると、新NISAの非課税限度額の1,800万円となります。この金額になるまでは、非課税の新NISAを中心に投資していきます。

この枠を使い切るようであれば、一般の証券口座で、税金は掛かりますが運用を続けましょう。もしくは、リスクを抑えた「個人向け国債」あたりを購入して、今ある資産をこれ以上減らさないようにするのも、60歳からの投資戦略の賢いやり方です。

まずは新NISAの非課税枠を、1800万円まで使い切りましょう。

おすすめの銘柄は?

60歳を超えたら、出来るだけリスクを押さえる運用を心がけるのが肝心です。

投資のプロではない私たちの運用方法は、「できるだけシンプル」「放ったらかしたい」というのが私の求める投資戦略です。それでいて、プロレベルのリターンが見込める銘柄があれば、それに越したことはありません。

それを実現してくれるのが全世界株式インデックスファンドです

もちろん、その外にも選べる銘柄はたくさんあるのですが、「シンプル&ほったらかし&右肩上がりに稼げる」最も適しているのが、この投資信託です。

全世界株式インデックスファンドの特徴

ファンド名 連動する指数 純資産
総額
ファンド
規模
eMAXIS Slim全世界株式
(オールカントリー)
[運用会社:三菱UFJ国際投信]
MSCI ACWI Index
世界の中~大型株約3,000銘柄)
16065.91億円 大きい
SBI全世界株式インデックスファンド
[運用会社:SBIアセットマネジメント]
FTSE Gloval All Cap Index
(世界の小型株を含めた約8,000銘柄)
1449.64億円 大きい
楽天全世界株式インデックスファンド
[運用会社:楽天投信投資顧問」
FTSE Gloval All Cap Index
(世界の小型株を含めた約8,000銘柄)
3635.0億円 大きい

投資信託である全世界株式インデックスファンドにも、それぞれ運営会社によって種類があります。上表はその有名3社です。

投資信託を選ぶ際に気をつけたい事が、そのファンド規模です。あまり小規模であると、経営事態が不安定で最悪の場合、そのファンド自体が消えてしまった!なんて事が起こらないよう、規模は大きめを選びます。上記3社の規模はそれぞれに十分大きいですので、これらを選んでおけば心配ありません。

この全世界株式インデックスファンドは、「連動する指数」の列をみれば分かりますが、世界の小型、中型、大型企業の株式を、eMAXIS Slim全世界株式は3000銘柄、SBI全世界株式インデックスファンドと楽天全世界株式インデックスファンドは約8000銘柄に投資をする、極めて分散度の高いファンドです。

リスクヘッジのために分散投資をするのは、投資の鉄則ですが、この全世界株式インデックスファンド1本だけで、世界20カ国以上、その数だけ通貨も分散され、そして銘柄数は3000社~8000社と、徹底的に分散投資されリスクを軽減された銘柄です。

しかも、ただ沢山の数の企業を集めたわけではなく、MSCI ACWI Index、FTSE Gloval All Cap Indexの株価指標に連動されているので、非常に安心できる銘柄です。この指標というのは、日本で言えば「日経平均株価」のようなものです。聞いたことはあると思います。

この中でも一押しは、一番上の「eMAXIS Slim全世界株式」が、自分のネット証券会社で扱っていたら、コレを選びましょう。この記事では、全世界株式インデックスファンドの過去30年の平均利回りは6%程度として扱っていますが、実はこの記事を書いている2024年1月現在、利回りは31.86%と、とんでもない数字を叩き出しています。

利回り31.86%が今後10年続いたとして資産すると、手取り総額はとんでもない数字になります。いくらか、興味ありますよね???

なんと、8,348万円です!

10年で7倍です!まあ、これは続かないと思って下さい。もちろん世の中に「絶対」はありませんから、これが10年続く可能性も無くはないですが、過去30年の実績6%あたりに落ち着くと思って下さい。

まとめ

以上、60歳からもお金を殖やしていく投資戦略と、新NISAで選ぶべき「放ったらかしても利益をだしてくれる」運用が簡単な銘柄をお伝えしました。

60代からの投資は新NISAの非課税枠をフルに使って、10年で老後資金を殖やします。この「新NISAしか使えない」というデメリットは逆に有利で、iDeCoと違いNISAはいつでも解約OKだからです。

ですから、万が一にも世界経済に不穏な動きがあれば、すぐに換金して、安全な投資銘柄に乗り換える事もできるのです。

シミュレーションを見ても、これからの10年で運用をするかしないかでは、大きな差があるのが分かりました。

証券会社選びは、管理手数料が安いネット証券を選べば、運用期間がたとえ10年しかなくても、十分な利益が見込めるはずです。そのまま定期預金に入れて資産を目減りさせるような事は、もうおしまいにしましょう。

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