iDeCoで年金パワーアップ|イデコはこんな人におすすめ!

iDeCoって何なの?


今や日本の年金制度は、少子化の影響を大きく受けて、国民年金や厚生年金など、いわゆる公的年金の支払額は年々減額され、その上に受給年齢も引き上げられているのは周知の事と思います。

今現在、65歳以上の年金を受給している人たちでさえ、それだけだと日々の生活費も賄えない人が非常に多いのが現実です。そこから推定すると、今、働き盛りの20代~50代の私たちが、将来受給する年金の額では、とてもまともな生活を送ることは出来ません。

そこで今注目を浴びているのが、iDeCoです。

iDeCoは簡単に言えば公的年金の減少を補う制度として、個人が積立をして老後の年金を自分で用意する制度です。

「老後の年金を倍増する制度」というだけではなく、同時に話題になっているのが「節税メリット」です。
iDeCoは月々の掛け金全額が所得控除となるため、積立をしている期間中ずっと、所得税や住民税を節約できます

iDeCoの節税メリットをまとめると・・・

  1. 「掛金」が全額、所得控除となる
  2. 「運用益」が非課税になる

なお、上記➀の掛金を全額所得控除するには確定申告が必要ですが、会社努めの方は年末調整で対応できるため、確定申告は必要ないので気軽に出来ます。

iDeCoの2つの運用商品

iDeCoは年金という性格上、対象金融商品はNISAほどは多くありません。
選べる商品は、1元本保証型と、2NISAのような投資信託の2種類です。

1. 元本確保型商品(がんぽんかくほがたしょうひん)

元本確保型商品とは、その名の通り「元本が保証されている」金融商品で、定期預金や保険商品が選べます。

2. 投資信託(インデックスファンド)

こちらはNISAでも説明した投資信託(インデックスファンド)になります。

あくまでiDeCoは「年金」という考えから、投資商品でおすすめは、つみたてNISAと同様に

  1. 全世界株式のインデックスファンド
  2. 米国株式のインデックスファンド

がおすすめです。

iDeCoとつみたてNISAの違い

それでは、iDeCoと、先に説明したNISA(この場合、どちらも積立てなので「つみたてNISA」)は、どんな違いがあるのかを比べてみます。

iDeCo つみたてNISA(現行2023)
対象年齢 20歳以上~60歳未満 20歳以上
非課税投資額の上限(年) 加入区分により異なり、14.4万円~81.6万円 40万円
非課税期間 制限無し 最長20年
投資対象商品 定期預金や投資信託など 金融庁の基準を満たした投資信託など
拠出時の税優遇制度 全額「所得控除」になる なし
受取時の課税 あり なし
中途引出し 60歳まで取崩し不可 いつでも可能
口座管理手数料等 あり なし
  • つみたてNISAは、非課税枠は年間40万円まで、最長20年間となります。。つみたてNISAの場合、運用途中でもお金が必要なときにはいつでも引き出すことが出来る「投資」と言えます。
  • それに対してiDeCoは、自分で積み立てていく「年金」です。自分で積み立てるのですが、あくまで年金という捉え方で、途中でお金が必要になっても60歳になるまでは、引出したり中途解約は出来ません
  • つみたてNISAの利益は非課税ですが、月々の掛金は「所得控除」とはなりません。それに対しiDeCoは月々の掛金は全額「所得控除」となり、運用期間中はずっと続きます。

簡単に言えば、iDeCoは「年金」、つみたてNISAは「投資」と考えてください

iDeCoをする場合の注意点!

このように、iDeCoはNISAとは違い、あくまで将来どんどんと減っていくと予想される「年金受給額」を、自分で積立てていくための制度です。

政府も今後日本の年金事情の限界を熟知しているために、私たち国民ひとりひとりに「自分の老後の生活費は、自己責任で準備する」という意味合いでも、この制度を利用しない手はありません。

「老後の年金を倍増させるためにiDeCoはやった方がいいよね!」とだれでも思いますが・・・

ただし、注意点があります。

それは・・・

  1. 原則として、60歳までは引出しができない(資金ロック)
  2. 運用後の受給方法によって税金額が変わる

➊60歳までは引出しが出来ない

60歳まで積立てたiDeCoを引出せないシステムを「資金ロック」と言います。

毎月コツコツと60歳まで問題なく積立てられる人には良いのですが、

  • 例えばiDeCoを始めた後に子どもが産まれ教育資金が今必要になった!
  • 住宅を購入したために急遽お金が必要になった!

そんな状況が発生した場合、iDeCoは途中解約が出来ません。

60歳になるまでの生活設計を十分にしてから、iDeCoを始めることをおすすめします。

もし、iDeCoはやめた方が良いという結論がでた人は、iDeCoは諦めましょう。

その変わりに、前項で説明した「つみたてNISA」がおすすめです。
NISAなら、いつでも解約が自由だからです

自分のライフスタイルと収入に合わせて、NISA一本でいくか、NISAとiDeCo両方でいくかを決めましょう!

➋運用後の受給方法により、受給時の税金が変わる

iDeCoは積立期間中は掛金全額が控除されますが、60歳の受取時には課税されます。ここがNISAと違う点です。

その課税額ですが2種類あり・・・

  1. 一時金として一括で受取る
  2. 年金として分割で受取る

➊の一時金として一括で受取る場合は、退職金扱いとされ「退職所得控除」により、課税が軽減されます。

➋の年金として分割で受取る場合は、「雑所得」という扱いとなり、公的年金等控除の対象となり、税金負担が軽減されます。詳細については、別記事にて説明していきますが、一時金として一括で受け取った場合のほうが、節税効果は圧倒的に有利です。

ただ、定年後の年金の上乗せとして受取っていくのも魅力で、「一括」にするか「年金」かは、自分の将来設計を十分考えて選んでください

iDeCoは、こんな人におすすめ♪

上記の注意点を考慮して、iDeCoがおすすめの人は・・・

  1. 毎月の「つみたてNISA」に加えて、老後の年金生活で十分な余裕を持ちたい人
  2. 毎月の「つみたてNISA」の積立てに加え、「iDeCoの積立」も無理なく出来る自信のある人
  3. 突然の「子どもの教育費や住宅の購入費用」など、NISAで対処出来る人
  4. 60歳までの間、iDeCoを解約する必要が絶対にない人

こんな人には、iDeCoの積立ては、絶対におすすめします。
老後生活が、格段に向上する事は間違いありません。

どちらにしても、NISAは必須ですので、かならず口座を開設して、資産を作っていきましょう。

まとめ

NISAとiDeCoの基本的な内容をご説明してきました。

少し複雑なところもありますが、

現行NISAは「投資」で3種類

  1. 一般NISA
  2. つみたてNISA
  3. ジュニアNISA

があり、ひらたく言えば、NISAは「いつでも引出し自由な、投資」です

それに対してiDeCoは「個人年金」です

iDeCoは、あくまで「年金」ですから、途中でお金が必要になっても60歳までは、引出したり、途中解約はできません
ただ、毎月の掛金が「全額、所得控除」となるので、最長40年の控除額はかなりの金額、大きな節税となります。

どちらが自分に向いているのか、両方やる余裕があるのか等、ご自分の人生設計を考えながら、来る老後に備えて行きましょう。

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