eMAXIS Slim(イーマクシス・スリム)全世界株式インデックスファンドは、「オールカントリー」とか「オルカン」と呼ばれ、投資家の中で最も親しまれている1番人気の投資信託といっても過言ではありません。その人気の秘密を探ってみます。
eMAXIS Slim全世界株式の
- どんな特徴の銘柄か?
- 利回りは?
- デメリットはあるか?
- 新NISA/iDeCoとの相性は?
- eMAXIS Slim全世界株式が買えるおすすめネット証券は?
が分かるようになります。
eMAXIS Slim全世界株式インデックスファンドとは?
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスに連動する投資成果を目指すインデックス型投資信託で、愛称は「オールカントリー」「オルカン」などと呼ばれています。
日本を含む、全世界に投資するため、全世界丸ごと投資したい人におすすめですが、米国への投資が約6割と大きいため、米国の成長がカギを握っているといえる投資信託です。アメリカ経済の好景気の影響で、直近のデータでは年利回りが極端に順調です。
総資産額が2兆円超、信託報酬が激安の0.05775%の一押しの全世界株式インデックスファンドです。
ファンドの特徴
eMAXIS Slim全世界株式は、世界の優良株式約3,000社に投資運用している為、この一本で世界中に分散投資をしている事になります。
しかも投資対象は世界の平均株価指標MSCI ACWI連動している為、非常に安定した利回りを出しているのがこのファンドです。
今後日本経済は伸びるのか、アメリカ経済は順調なのか、先進国や新興国は良くなるのかは、実際はプロも予測出来ません。だったら世界中の平均株価に投資をするのが、一番安全で無難と言えます。
連動している『指標(インデックス)』
eMAXIS Slim全世界株式は、以下のMSCI ACWI Indexという指標に連動しています。
米MSCI社が提供する指標でMSCI ACWI Indexという、全世界の株式を集めた指標です。
対象は先進国24ヶ国、新興国(エマージング)21ヶ国、フロンティア国25か国の約70ヶ国。各国市場の時価総額上位約85%(Small Capシリーズを含めると最高99%)をカバーする広範囲に分散されています。
国内外において、グローバル投資の際のベンチマークとして最も有名なインデックス シリーズで、多くのETF、投資信託が同社インデックスと連動する形で提供されており、eMAXIS Slim全世界株式は、この指標に連動したファンドです。
ファンドの概要
eMAXIS Slim全世界株式の概要 | |
資産クラス | 全世界株式 |
運用会社 | 三菱UFJアセットマネジメント |
連動する指数 | MSCIオールカントリー・ワールド・インデックス |
純資産総額
ファンド規模 |
2兆5206.46億円
⭕非常に大きい |
ファンド設立日 | 2018年10月31日 |
利回り(直近)
利回り(5年) |
⭕34.70%(良)
⭕16.22%(良) |
購入時手数料 | 0円 |
信託報酬
報酬規模 |
0.05775%
⭕非常に安い |
信託財産留保額 | なし |
新NISAでの取扱 | SBI証券・楽天証券・マネックス証券・松井証券 |
iDeCoでの取扱 | SBI証券・楽天証券・マネックス証券 |
楽天証券 ファンドスコア |
⭐⭐⭐⭐⭐ 非常に良い |
㊟上記の内容は、私が個人的に楽天証券で運用しているため、その中からの最新情報を掲載しています。
eMAXIS Slim全世界株式の利回り
以下はeMAXIS Slim全世界株式の直近および過去5年間の利回り実績です。今は非常に良いです。
eMAXIS Slim全世界株式の利回り実績 | ||
タイミング | 直近データ | 5年平均 |
利回り% | +34.7% | +16.22 |
このeMAXIS Slim全世界株式は、MSCIオールカントリー・ワールド・インデックス(以下MSCI ACWI)の指標に連動していますから、この指標の過去の動向から、今後の傾向もある程度予想できます。
以下はMSCI ACWIの過去のデータです。もちろん年によっては大きくマイナスになる年もありますが、新NISA/iDeCoでの運用方法は「長期間の放ったらかし」で運用していきますから、年ごとに一喜一憂するのではなく、トータルの実績を考慮するのがポイントです。私たちは中~長期間で利益を作り出します。
MSCI ACWI過去パフォーマンス平均実績 | |||||||
期間 | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 15年 | 20年 | 30年 |
平均利回り | +30.9% | +19.8% | +17.6% | +13.2% | +15.3% | +9.9% | +8.7% |
棒グラフを見ると年ごとではプラス/マイナスが当然ありますが、新NISA/iDeCoの運用戦略は中長期です。年ごとの結果を見るのでは無く、上記表に示す期間の平均値が重要です。
MSCI ACWI指標を見ると、10年平均で+13.2%、20年で+9.9%、30年だと+8.7%とずっと右肩上がりで成長し続けています。
eMAXIS Slim全世界株式はこの指標に連動しているため、今の直近利回りが+30.9%、5年平均で+17.6%もの利回りを出し続けています。指標に連動するためにリスクも少なく、今後も平均的に右肩上がりの傾向が続くものと予想されるため、イチオシの投資信託です。
もちろん、毎年絶対に右肩上がりになる訳ではなく、これからの5年、10年の間でマイナスになる時も必ず来るでしょう。しかし、私たちの投資戦略は「放ったらかし」て中長期の平均利回りで資産を形成していく戦略ですから、MSCI ACWI指標を信じて(世界経済の波に乗り続けて)運用を続けることで資産形成ができる確率が非常に高いでしょう。これがeMAXIS Slim全世界株式の人気の秘密です。
初心者にも中級者にも、イチオシでおすすめ出来る銘柄です。
手数料が激安?
ネット証券の特徴で、手数料は安くなる傾向にあります。特に、このeMAXIS Slim全世界株式の信託報酬は0.05775%と、他の投資信託と比較しても激安レベルです。
なぜ信託報酬が安いほうが良いのかと言うと、新NISAもiDeCoも運用期間は10年~30年ほどと、長期間になります。すると信託報酬の差が、そのまま受取額に響いてきます。
例えば信託報酬が0.20%の20年間と、0.05775%の20年間では、受取額がかなり違うのは分かると思います。
eMAXIS Slim全世界株式の信託手数料は、正直いって・・・
激安!
です。自分の運用銘柄に入れて、間違いない銘柄です。
eMAXIS Slim全世界株式のデメリットは?
このファンドのデメリットを探すと、
- ファンド構成を見ると、米国株式の割合が約6割を占める
- 国の分散はされているが、投資対象が「株式」のみである
が上げられます。
米国株式の割合が6割超ですから、アメリカ経済の影響を強く受けることになります。ですから、アメリカになにか問題が発生すれば、今のような好結果はもちろん期待出来ません。2017年のサブプライムローン問題のような金融危機が起きた場合は、一気に利回りが落ち込む危険性はあります。
ただ過去に様々な問題を乗り越えた結果が、上記指標(インデックス)の結果ですから、中長期的な視点で考えれば、あまり気にする必要はありません。このように投資信託は、景気が良くても悪くても、そのまま何もせずに(放ったらかして)持ち続けて運用を続けることが、資産を作り出す手法になっていますから、あまり深く考える必要はありません。
ただ、短期決戦を目指している投資家には、このeMAXIS Slim全世界株式は向かないかも知れません。今すぐに利益が欲しい投資家にとっては、この点はデメリットとなりうる要素です。
新NISAやiDeCoで中~長期間で資産をコツコツ形成したい人には、メリットこそあれ、デメリットとはなりません。
eMAXIS Slim全世界株式の総合評価
以上、特徴をご説明してきましたが、いま必ず話題に上がる「eMAXIS Slim全世界株式」を楽天証券内で調べても、堂々1位の投資信託です。
- これ1本で世界約50ヶ国、約3,000企業に分散投資されている
- 信託報酬が激安である
- 分配金が無いので効率よく複利で資産形成できる
今の時代で、利回りが非常に高く、世界に分散投資されている為にリスクがかなり低く抑えられるというメリット。そして信託報酬が0.05775%と激安なので利益率もアップする、これはもう投資しない方がおかしい!と思うほどの人気銘柄です。
また分配金も無いために、利益はすべて複利で回していけるために、中~長期間で資産形成をするには最適な投資信託なのは間違いありません。
投資銘柄に迷ったら、まずはコレ1本で、間違いない投資銘柄です。
新NISAとの相性は?
結論から言うと、新NISAとの相性は抜群です。
そもそもeMAXIS Slim全世界株式は世界経済と同様の動きをするように構成されています。アメリカ経済に少し偏り過ぎている点はありますが、今のところ5年平均で+16.24%と絶好調です。
新NISAで資産形成するためには中~長期間、放ったらかして運用していく事がカギとなります。あまり年毎の利回り増減を気にするのではなく、しばらく放ったらかして運用するのが、新NISAの賢い利用法です。
また新NISAのメリットで、運用している銘柄を売りたくなった時には、いつでも売買が出来ることです。ですから、もし世界経済がマイナス成長となって、どうしても怖い場合には、さっさと売りさばくことが可能です。ただ、このファンドは世界経済の動向に敏感に反応して、その時々で対象国や株式を変更している銘柄ですから、そのまま持ち続け放ったらかしてておける銘柄です。
MSCI ACWI指標の過去30年の歴史を見ても、マイナス成長時も結局は相殺されて、今の高い平均利回りを維持していますから、今後も同様な動きをすると見てよいでしょう。
以上を考慮して、eMAXIS Slim全世界株式は、新NISAで運用する銘柄としてイチオシの投資信託です。
iDeCoとの相性は?
iDeCoは個人型確定拠出年金と言い、自分で積立てていく年金制度です。税制優遇が多く、将来の公的年金だけでは足りない部分をサポートしてくれる私たちの強い味方です。
iDeCoで注意をしたいのは、積立途中でお金が必要になっても、60歳までは引出しが出来ない事です。ですから、運用銘柄も途中で変更する必要のない、安定的な銘柄を選ぶ必要があります。
結論から言えば、eMAXIS Slim全世界株式インデックスファンドは、iDeCoにピッタリの投資信託です。
その理由は、MSCI ACWI指標の項で説明した通り、eMAXIS Slim全世界株式は一度購入したら、放ったらかして置くことで、10年後、20年後、30年後に資産を作り上げてくる銘柄だからです。
- 【安全圏を求める投資家】ならば、現預金25%、国債25%、eMAXIS Slim全世界株式を50%程度をポートフォリオとして組み込むのがおすすめです
- 【ズボラ投資家】は、eMAXIS Slim全世界株式100%を毎月積立てて放ったらかしていきましょう。
iDeCoは中~長期間の運用ですから、MSCI ACWI指標(いわゆる世界経済)に連動したオルカン1本でも、十分に将来資産を形成してくれる、おすすめの銘柄です。
eMAXIS Slim全世界株式を購入できるネット証券おすすめ2選
ネット証券を選ぶ理由は・・・
- 営業担当者が居ないので、思い通りの銘柄が選べる
- 各種手数料が圧倒的に安いので利益が出やすい
- 自宅で24時間出来、窓口に行く必要がない
という点が、証券会社や銀行の窓口と違い、圧倒的に有利です。
「営業担当者がいるとアドバイスを貰えるから有利」と思いがちですが、実はその「営業担当者」はその証券会社、銀行の社員であることを忘れてはいけません。
証券会社にしろ銀行にしろ、営業担当者は自分の務める会社に利益を出さなければ評価されません。会社の利益とは「手数料」です。ほぼ必ず、営業担当者は手数料の高い投資商品を組合せてきます。上で説明しましたが、手数料が高ければ高いほど、私たちの手取り金額は少なくなります。だから手数料は安くなければいけません!
結論として、少しでも多くの利益をだすために、必ずネット証券を選びましょう。
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