少ない給料でも老後資金2000万円以上を作り出すNISAとiDeCoって何?

NISAとかiDeCoって、最近テレビ番組などでも、よく聞くようになりました。
でも「いまいち何のことか分からない」という人が多いのではないでしょうか?

老後資金2000万円問題を解決する上にも「NISAiDeCoは必須」と言っても良いほど、重要な手段です。

ただ貯金をしているだけの時と比べて、NISA、iDeCoをやると、なんと30年で500万円とか違って来たりするのです

もちろん投資額次第ですが、これはやらないと損ですね!

この章では、そのNISAiDeCoの超入門的な説明と、実際に使い始めるまでを解説していきます。

そもそもNISAって何なの?

そもそもNISAとは何でしょうか?

投資信託のような「商品」と思っている方も、意外と多いのです。私も「老後資金を作り始めるまで」は、いま流行りの金融商品の一つだと思っていました。

でも、違いました!

NISAとは少額投資非課税制度、英語のNippon Individual Saving Accountの略で、購入した金融商品の利益や分配金に、5~20年間、税金がかからない「口座」のことで、2014年1月に始まった制度です。

普通、投資の利益に対しては一律20.315%の税金が掛かりますが、NISA口座を開設して決められた投資商品を運用すれば、その利益に一定期間、税金は掛からないという特徴があります。

NISA口座は普通預金や定期預金などに使う事はできませんが、決められた商品の売買利益が一定期間「無税」になる、日本政府も推奨する優遇された非課税口座と覚えておいてください。

NISAの種類とその特徴

NISAが「決められた投資商品の利益に、課税をしない口座」という事はおわかり頂けたと思います。

それではNISA口座の種類と特徴について、下の表にまとめました。

一般NISA(成長投資枠) つみたてNISA ジュニアNISA
非課税枠(年) 120万円 40万円 80万円
非課税期間 5年 20年 5年
投資対象商品 上場株式・投資信託・FTF・REITなど 投資信託(一定の要件を満たした190本程度の商品) 上場株式・投資信託・FTF・REITなど
買付方法 制限なし 積立のみ 制限なし
対象年齢 18歳以上 18歳以上 18歳未満

現在のNISAには、この3種類があります。

一般NISA(成長投資枠)

一般NISAは、乗馬株式、投資信託、FTF、REITなどの購入に毎年120万円まで使え、金融商品を購入した都市から5年間、非課税で運用できる口座です。

本来、投資の利益に対して一律20.315%の税金が掛かりますが、一般NISA口座ならば5年間は税金は免除されます。

つみたてNISAとは違い、買付方法に制限が無いために、一度にまとまった金額を投資することが出来ます。

つみたてNISA(積立のみ)

つみたてNISAは、年間非課税枠が40万円までと少なめですが、最大のメリットは課税期間が最長20年あります。
つみたてNISAは長期投資をしたい人向けの制度で、老後までに最低2000万円を作るためには強い味方になってくれます。

非課税枠が年間40万円という事は、月々に直すと約¥33,000円づつ積立てる事が出来ます。

投資対象商品は、金融庁が定めた約190本程度の投資信託などに限定されるため、少ない分逆に初心者にとって迷わず選びやすい事も魅力です。

ジュニアNISA

こちらは子ども対象のNISAで、年間の非課税枠は80万円ほどあり、非課税期間は5年間です。ただし、子どもが18歳になるまでは、所定の手続きをする事によって、非課税期間を延長出来ます。

子どもの将来の老後資金の準備はもちろん、将来の教育費や結婚資金など、子どもの将来のための投資プランです。

2024年からの新NISAって、何が違うのか?

上に説明した現行NISA(2023年まで)に対して、2024年1月1日より新NISAが始まります。

かなり大きく変わりますので、下にまとめます。

成長投資枠(一般NISA) 積立投資枠(つみたてNISA)
非課税枠(年) 240万円 120万円
非課税期間 無期限化 無期限化
非課税保有限度額 1800万円 1800万円
投資対象商品 株式・投資信託など 一定の投資信託
対象年齢 18歳以上 18歳以上

現行NISAは、NISA口座申込の際に、「一般NISA」か「つみたてNISA」をし、どちらか一方の中でしか投資が出来ませんでした。

2024年スタートの新NISAは、「成長投資枠の240万円」と「積立投資枠の120万円」の2つの枠を併用できるので、年間360万円まで、非課税で運用出来るようになりました。現行と比べると、本当に大きく進歩してくれました!

ただ注意点として、現行NISAをこの新NISAにロールオーバー(組替える)ことは出来ないので、現行NISAをやっている人は、2024年新NISAと同時進行するような形になります。

それでは、どうしたらその両方を効率的に使えるかは、別記事で詳しく説明していきます。


iDeCoって何なの?


今や日本の年金制度は、少子化の影響を大きく受けて、国民年金や厚生年金など、いわゆる公的年金の支払額は年々減額され、その上に受給年齢も引き上げられているのは周知の事と思います。

今現在、65歳以上の年金を受給している人たちでさえ、それだけだと日々の生活費も賄えない人が非常に多いのが現実です。そこから推定すると、今、働き盛りの20代~50代の私たちが、将来受給する年金の額では、とてもまともな生活を送ることは出来ません。

そこで今注目を浴びているのが、iDeCoです。

iDeCoは簡単に言えば公的年金の減少を補う制度として、個人が積立をして老後の年金を自分で用意する制度です。

「老後の年金を倍増する制度」というだけではなく、同時に話題になっているのが「節税メリット」です。
iDeCoは月々の掛け金全額が所得控除となるため、積立をしている期間中ずっと、所得税や住民税を節約できます

iDeCoの節税メリットをまとめると・・・

  1. 「掛金」が全額、所得控除となる
  2. 「運用益」が非課税になる

なお、上記➀の掛金を全額所得控除するには確定申告が必要ですが、会社努めの方は年末調整で対応できるため、確定申告は必要ないので気軽に出来ます。

iDeCoの2つの運用商品

iDeCoは年金という性格上、対象金融商品はNISAほどは多くありません。
選べる商品は、1元本保証型と、2NISAのような投資信託の2種類です。

1. 元本確保型商品(がんぽんかくほがたしょうひん)

元本確保型商品とは、その名の通り「元本が保証されている」金融商品で、定期預金や保険商品が選べます。

2. 投資信託(インデックスファンド)

こちらはNISAでも説明した投資信託(インデックスファンド)になります。

あくまでiDeCoは「年金」という考えから、投資商品でおすすめは、つみたてNISAと同様に

  1. 全世界株式のインデックスファンド
  2. 米国株式のインデックスファンド

がおすすめです。

iDeCoとつみたてNISAの違い

それでは、iDeCoと、先に説明したNISA(この場合、どちらも積立てなので「つみたてNISA」)は、どんな違いがあるのかを比べてみます。

iDeCo つみたてNISA(現行2023)
対象年齢 20歳以上~60歳未満 20歳以上
非課税投資額の上限(年) 加入区分により異なり、14.4万円~81.6万円 40万円
非課税期間 制限無し 最長20年
投資対象商品 定期預金や投資信託など 金融庁の基準を満たした投資信託など
拠出時の税優遇制度 全額「所得控除」になる なし
受取時の課税 あり なし
中途引出し 60歳まで取崩し不可 いつでも可能
口座管理手数料等 あり なし
  • つみたてNISAは、非課税枠は年間40万円まで、最長20年間となります。。つみたてNISAの場合、運用途中でもお金が必要なときにはいつでも引き出すことが出来る「投資」と言えます。
  • それに対してiDeCoは、自分で積み立てていく「年金」です。自分で積み立てるのですが、あくまで年金という捉え方で、途中でお金が必要になっても60歳になるまでは、引出したり中途解約は出来ません
  • つみたてNISAの利益は非課税ですが、月々の掛金は「所得控除」とはなりません。それに対しiDeCoは月々の掛金は全額「所得控除」となり、運用期間中はずっと続きます。

簡単に言えば、iDeCoは「年金」、つみたてNISAは「投資」と考えてください

iDeCoをする場合の注意点!

このように、iDeCoはNISAとは違い、あくまで将来どんどんと減っていくと予想される「年金受給額」を、自分で積立てていくための制度です。

政府も今後日本の年金事情の限界を熟知しているために、私たち国民ひとりひとりに「自分の老後の生活費は、自己責任で準備する」という意味合いでも、この制度を利用しない手はありません。

「老後の年金を倍増させるためにiDeCoはやった方がいいよね!」とだれでも思いますが・・・

ただし、注意点があります。

それは・・・

  1. 原則として、60歳までは引出しができない(資金ロック)
  2. 運用後の受給方法によって税金額が変わる

➊60歳までは引出しが出来ない

60歳まで積立てたiDeCoを引出せないシステムを「資金ロック」と言います。

毎月コツコツと60歳まで問題なく積立てられる人には良いのですが、

  • 例えばiDeCoを始めた後に子どもが産まれ教育資金が今必要になった!
  • 住宅を購入したために急遽お金が必要になった!

そんな状況が発生した場合、iDeCoは途中解約が出来ません。

60歳になるまでの生活設計を十分にしてから、iDeCoを始めることをおすすめします。

もし、iDeCoはやめた方が良いという結論がでた人は、iDeCoは諦めましょう。

その変わりに、前項で説明した「つみたてNISA」がおすすめです。
NISAなら、いつでも解約が自由だからです

自分のライフスタイルと収入に合わせて、NISA一本でいくか、NISAとiDeCo両方でいくかを決めましょう!

➋運用後の受給方法により、受給時の税金が変わる

iDeCoは積立期間中は掛金全額が控除されますが、60歳の受取時には課税されます。ここがNISAと違う点です。

その課税額ですが2種類あり・・・

  1. 一時金として一括で受取る
  2. 年金として分割で受取る

➊の一時金として一括で受取る場合は、退職金扱いとされ「退職所得控除」により、課税が軽減されます。

➋の年金として分割で受取る場合は、「雑所得」という扱いとなり、公的年金等控除の対象となり、税金負担が軽減されます。詳細については、別記事にて説明していきますが、一時金として一括で受け取った場合のほうが、節税効果は圧倒的に有利です。

ただ、定年後の年金の上乗せとして受取っていくのも魅力で、「一括」にするか「年金」かは、自分の将来設計を十分考えて選んでください

iDeCoは、こんな人におすすめ♪

上記の注意点を考慮して、iDeCoがおすすめの人は・・・

  1. 毎月の「つみたてNISA」に加えて、老後の年金生活で十分な余裕を持ちたい人
  2. 毎月の「つみたてNISA」の積立てに加え、「iDeCoの積立」も無理なく出来る自信のある人
  3. 突然の「子どもの教育費や住宅の購入費用」など、NISAで対処出来る人
  4. 60歳までの間、iDeCoを解約する必要が絶対にない人

こんな人には、iDeCoの積立ては、絶対におすすめします。
老後生活が、格段に向上する事は間違いありません。

どちらにしても、NISAは必須ですので、かならず口座を開設して、資産を作っていきましょう。

まとめ

NISAとiDeCoの基本的な内容をご説明してきました。

少し複雑なところもありますが、

現行NISAは「投資」で3種類

  1. 一般NISA
  2. つみたてNISA
  3. ジュニアNISA

があり、ひらたく言えば、NISAは「いつでも引出し自由な、投資」です

それに対してiDeCoは「個人年金」です

iDeCoは、あくまで「年金」ですから、途中でお金が必要になっても60歳までは、引出したり、途中解約はできません
ただ、毎月の掛金が「全額、所得控除」となるので、最長40年の控除額はかなりの金額、大きな節税となります。

どちらが自分に向いているのか、両方やる余裕があるのか等、ご自分の人生設計を考えながら、来る老後に備えて行きましょう。

関連記事

最新情報をチェックしよう!
>初心者が短時間で資産を作る【超】新NISA

初心者が短時間で資産を作る【超】新NISA

年金も社会保障も、これからは自分で作らなければ生きていけません!いままで投資をしてこなかった人だからこそ、短時間で資産を作る必要があります。それが【超】新NISA戦略です!

CTR IMG